リトルバード [後記]

お疲れさまです。如何でしたでしょうか。
素敵な黄金の日々を、ロビン達と共有できましたでしょうか?

雨の降らない楽しい話。というのを今回は目指してみました。
ので、花を添えるために、苦手な女の子まで登場させたりして……でも、ロビンは一見男の子みたいに元気だし、子供だし、最初に悩んだ程には、苦労はしなくてすみました。秀ともすぐうち解けてくれたし。いいなあ、あんなコンビ。
今後、ロビンが再登場するかどうかは、神のみぞ知るですが、きっととても素敵な少女に成長してくれるでしょう。

ロビンは、正人に続く私のオリジナルキャラです。
ただ、正人は本当に当初から私の中に存在していたのですが、ロビンは今回の話で出来たキャラクターです。
名前が決まったのも結構最近です。
遙か昔に思いついていた原案では、ロビンは最初はマリアという名前の、もっとちゃんとした(?)女の子で、秀がマリアに恋をする話でした。でも、実はマリアは螺呪羅が送り込んだ刺客で、5人を油断させて倒す為に来たのですが、マリアは征士を好きになってしまい、追いかけっこの恋物語を展開します。(って、そういう話を書こうかなあってちらっと考えていただけですが)
色々と試行錯誤の末、今回その話のきっかけになった、秀が倒れていた女の子を抱えて家に帰ってくる所だけ採用して、その後は例のごとく、当麻に勝手に指揮をとらせてみました。(その結果があれかい)
当初(?)の予定とは大幅にずれてしまって、秀の方こそ脇を固めてくれているのですが、決して私の秀への愛情がうすいわけではない事だけは信じて下さい。ほんとなんだってば。
伸への愛情が大きくなりすぎただけです。ええ、ホントに。

私が思うに、当麻はともかく、今の所、伸は当麻に恋愛感情は持っておりません。いえ、恐らく持ってないんじゃないかなあ……と。
でも、普通の友情よりは強い感情を抱いております。それが恋愛だと言うのなら、そうなのかも知れませんが。
だがしかし、伸は普通の男の子だと私は信じております。
つまり、たとえいくら当麻に愛されて(爆)いても、自分が受け身になって、愛されている事だけに満足したりはしないと思うんです。
伸は人一倍誰かを守りたいって思う心が強い少年ですし。そういう気持ちっていうのは少年特有のものだと思うし。まあ、世の中の女の子全てが守られているだけだ等とは口が裂けても言いませんが。
だから、当麻が伸を守りたいのと同じように、伸も当麻を守りたいと思っているだろうし、そう言う意味ではお互いの立場は同等なんじゃないかなあ……なんて。
まあ、伸は斎の時は女の子ですし、水凪の時は一番年下だったしで、どうしても受け身の立場が多くなってしまいがちではあるんですが。今回は同い年(学年でいえば一つ上)という、伸にとって初めて、守りたい相手を自分の力で守れるだけの位置にいることが出来る時代なんです。

これは、私の独断と偏見をもとにした、私の考えですので、そうじゃないと言われる方も多いと思います。
私も別に自分の考えを押しつけたりは決してしません。それぞれがそれぞれの人物像を持っていていいと思います。
だから、ちょっと違うなと思ったら、軽く受け流して読んで下さい。
それに、こんな事を言いながら、私も人様の書くやおい小説は大好きで(←おい)
密かに読んではいますので。(*^▽^*)ゞ

ただ、自分で書く場合は、友情よりちょっと上、恋愛とは少し違う、とてもとても微妙な関係。
そんな関係を書きたいと思ってます。だからその理想が、いってみればアッシュと英二なんです。
必要なのは身体じゃなく、心。お互いを想う心が何より好きです。
私は男の子じゃないから男の子同士の友情ってよく解りません。
でも、こんなふうに生死を共にした仲間への感情っていうのは、もう、きっと言葉なんかじゃ言い表せないものがあるんだろうなあ、って思います。ほら、吊り橋の恋って奴。(←心臓がドキドキするほど危険な所で出会った2人は、そのドキドキを恋と勘違いして恋愛に陥りやすいって話。)えっ?意味が違うって?

まあ、当麻の場合、想いは前世(前々世)から引きずってる部分もありますから、スケールが違いますが。
でも、当麻が好きなのは、水凪や斎ではなく、あくまで伸らしいです。
もちろん、斎であって水凪であった伸が好きなのですから、結局は同じ事だろうとは思うのですが。当麻に言わせると、斎より更に優しくなって、水凪より更に強くなった毛利伸という人間に惹かれて止まないのだそうです。
当麻は、態度にはだしませんが、随分と伸に頼ってます。というか、伸がそばにいないと、自分が保たない事を、当麻は知っています。護ってやるとか、護られてるとか、もうそういう次元ではなく、当麻はひたすら伸のそばにいないとダメになるんです。困った奴です。

遼は……遼はどうなんでしょうねえ。
遼には柳の記憶などもちろんありません。別人ですし。
でも、柳や烈火の想いは、仁の珠に込められて、遼へと受け継がれています。たとえ、柳とは別人でも、遼の中の何処か奥深くに、斎を想っていた柳の心があるんじゃないかなあ。なんて。
だから、遼にとって桜の花と伸の姿は特別なんです。
これは、柳にとって、とてもとても大切な、何よりも大切な想いだったのですから。
頑張れ、遼。
どうも最近遼が愛しくて、困ってます。(別に困る事じゃないだろう?)
やはり「宇宙・海」の第3章、例の雨の中の場面を書いたせいかなあ……? イラストも気合い入れて描いたし。雨の効果も必死になって加工したし。(ごめんね当麻)
根はあくまで当伸のつもりなのですが。
まあ、私は伸が愛されていれば構わないので(開き直るなよ)、どちらも頑張れってところですか。

なので、遼と当麻のバトル(?)はまだまだ続きそうです。もう、永遠に決着なんかつかないかも。
遼といい、正人といい、烈火といい、当麻にはライバルが多くて大変です。なんか、こう書くと、もしかして伸ってモテモテ?ってと思ってしまいますが、その通りです(笑)。なんせ作者が伸に心底惚れ込んでおりますから。
伸もあんなこと言ってないで、自分がモテるって事、自覚しろよ。そうすれば、もう少し自分自身を好きにもなれるかも知れないじゃないか。ホントに。

まあ、人それぞれ、好みも趣味も違うはずなのですから、みんながみんな、伸に惚れるはずはないと思ってはいるのですが、いかんせん、駄目ですね。
これだから、私って奴は……

ただ、当麻の伸への想いが愛と呼べる代物だとしたら、遼の伸への想いは恋です。
微妙に違うんですね、きっと。
まあ、だからといって、どちらがより深く想っているかなんて、本人達にも解らないでしょうし、伸がどちらを選ぶとか、そういう話でもないですから。

自分の事が嫌になったり、どうせ自分なんてと落ち込んだ時なんか、誰かに好きだよって告白されると、なんだ自分もそうそう捨てたもんじゃないなあ、なんて気分が浮上することがたまにあります。
それが、自分のまったく眼中になかった人でも、嬉しいことにかわりはありません。
また、ない人の方が余計に、自分から笑いかけてもいなかったはずなのに、この人はいつのまに私を見てくれていたのだろう、どんなきっかけで私の事を気に入ってくれたのだろう、って不思議な気持ちと誇らしい気持ちでいっぱいになります。
八方美人と言われれば、反論できませんが(汗)、好きだなって気持ち自体は、とっても素晴らしいものだと思いますし、想いが叶うとか叶わないとか、振り向いてくれるくれないに関わらず(そりゃ振り向いてくれるに越したことありませんが)その人を好きになった瞬間の気持ちだけは、永遠に変わらない宝物だと思います。

伸は人を好きになることを少し恐れています。
それは、大切な烈火を亡くしてしまったから。
大切な正人を守りきれなかったから。(正人は無事復活してくれましたが)
好きになって、その人がいなくなる事が怖いんです。何よりも。
だから、好きにならなかったら、この怖さもなくなるんじゃないかなあ、なんて。
でも、それでも好きになることに歯止めなんかかけられません。だから、自分の心に嘘をついて、わざと何でもないふりをする。
でも、当麻はそれでもいいと言ってくれるんです。
自分は伸をおいて先に逝ったりしないって。自分が死ぬ時は道連れにしてやるって。
他人が聞いたら、道連れってあんた、何考えてるんだよって言われそうですが、伸にとってはあの言葉は救いの言葉だったんです。(実際にやるかとか、その行為が正しいかとかは別問題。)
伸は当麻のそばに居る時だけ、烈火の事を忘れていられるんです。きっと。

人を好きになったり人から好かれたり、そのどちらの気持ちも大好きです。
なんだかとっても自分が優しくなれるような気持ちになるから。
こんな2次元世界の住人にだって、本気で好きになる気持ちは持てます。
漫画やアニメに興味のない人達なんかには、2次元コンプレックスだよそれ、って言われそうですが、そんなこと私は気にしません。
だって、本気なんですから。
実際、この世に伸がいない事なんて百も承知です。でも、それでも、こんなに好きなんですから。いいんです。
ちゃんと、私の中に伸は存在しているのですから。
当麻だっているのですから。
誰が信じなくても、私だけは信じてます。この想いだけは本物です。
永遠に消えたりなんかはしないと思います。

だから、これからも大好きな伸の幸せの為に、書き続けていきたいと思ってます。

私の作品を読んで下さる皆様が、同じように伸や当麻や遼や征士や秀を好きになってくれますように。

とにかく伸の笑顔の為に。ただ、それだけの為に。
素敵な素敵な黄金の日々を・・・

FARADON 記  

 

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