THE GIVING TREE−与え続ける−[後記]
お疲れさまです。如何でしたでしょうか。
かなり前に書いた作品ですが、結構お気に入りで、いつか発表しようとずっと思っていた作品であります。
私が実際、このShel Silversteinの絵本「THE GIVING TREE」を知ったのも、友人に勧められて読んだのがきっかけです。
英語版がお気に入りです。あとで日本語訳したものを本屋で読みましたが、あれはいかんです。イメージがガラガラと音を立てて崩れました。(T_T)さて、表題の正人の事ですが、彼は完全な私のオリジナルキャラのくせに、かなり作品にでばってきます。
初めて彼をイメージしたのは忘れもしない、私にとって忘れ得ないあの歌を聴いたときです。
なんて言うと大げさですが、サムライトルーパーのCD 「BEST FRIENDS」 の中の伸の曲 「クリスタルアイズ」 を聴きながら、頭の中でいつものようにイメージを膨らませていた時、まだ、みんなと出逢う前の伸が、友人と萩の海で遊んでいる風景が見えてきました。歌詞の中の
“誰よりも解り合えたことだけは、いつまでも忘れない、たとえ逢えなくなっても、永遠に”
を聴いたとき、伸には、もう逢うことが出来ない大切な誰かがいたのかなと思ってしまったのです。
まあ、よく聴けば男女の歌だろこれは、と言われそうですが、そこのところは独断と偏見でゆがんで私の耳には聞こえたのだと許してください。逢いたくても逢えない人。烈火とは違う意味で。
と言うことで、死んでしまった友人ができあがりました。
ホントは中学時代の伸の話も作ってはいるのですが、ちょっと恥ずかしすぎて、今のところ、発表する勇気がないのです。
その中には元気な正人がたくさん出てきます。木村正人という名前は、自然に決まってました。
伸がそう呼んだのでついてしまったような名前で、少しも考えたり悩んだりはしませんでした。
実は、昔の同級生に同姓同名の子がいたので、(別に私が好きだった子でも何でもないのですが)ちょっと、まずいかなと思って変えようとしたこともあったのですが、どうしても変えられませんでした。
だって、伸が正人って呼ぶんだもの……
唯一の救いは、かなり一般的な名前なので、同姓同名はかなり大勢いるということ。誰がモデルだとか詮索されないであろう事、です。
あ、そうそう、モデルになった人物は特にいません。
性格的には明るく元気な主人公タイプの少年。……かな?まあ、伸共々、可愛がってやってください。
はっきり言って当麻のライバルですね。でも、可哀想に、死んでしまった人間には当麻は永遠に勝つことは出来ません。
当麻には、生きているからこそしてあげられることを探して、伸を護ってほしいものです。このあと、「想起・銀河旋律」で、とんでもない形で、正人は復活(?)しております。
そして、私自身までびっくりしてしまった、真実を告げます。
本当に、考えながら思わず「え!?」と私が絶句してしまったのですから。
勝手にしゃべりだす正人を制止することができませんでした。ゴメンね当麻……ということで、まだまだ謎の少年、正人君。
あなたのお気に入りになってくれたら幸いです。FARADON 記